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日本の離婚率は高い?

遂にバツイチになってしまった私ですが、今の時代離婚は割と普通なのでしょうか。
気になったので「日本の離婚率は世界的に見て高いのか」という点について深く調べてみました。

日本と世界の離婚割合

日本と世界の離婚率

世界でも離婚率が高いと言われている日本ですが、実際にはどの程度なのでしょうか。
発表されているデータを基に離婚率やその推移について確認してみたいと思います。

日本の離婚率
人口統計資料

日本の離婚率は厚生労働省から発表されている人口動向統計を見るとある程度推察することが可能です。

参考厚生労働省公式HP「人口動向調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html

2022年(令和4年)の1年間の婚姻件数は合計で501,138件(組数)、離婚件数は179,099件、離婚率(婚姻件数に対する離婚の件数)は35.7%でした。
なお、2019年は平成から令和に変わった年であり、令和婚と称して非常に多くの婚姻が成立した年(2019年5月だけで91,560件、年間で598,965件)でもありましたが、それでも年間を通すと例年と同等又はやや少ない結果に落ち着いています。

また、婚姻件数と離婚件数は以下の通り推移しています。

婚姻件数 離婚件数 離婚割合
令和4年
(2022年)
501,138 179,099 35.7%
令和元年
(2019年)
598,965 208,489 34.8%
平成20年
(2008年)
726,113 251,147 34.5%
平成9年
(1997年)
775,662 222,650 28.7%

ご覧の通り婚姻件数は年々減少しており、1997年に比べると2022年は3分の2程度にまで減ってしまっていることが分かります。
一方で、逆に婚姻件数に対する離婚割合はここ20年で大きく増えており、現在では3組に1組以上が離婚する計算です。

世界の離婚率

世界の離婚率は、総務省発表の「世界の統計」で確認することが可能です。

参考総務省「世界の統計2020」
https://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/2020al.pdf

※52ページに離婚に関する統計が記載されています。

なお、こちらのデータは統計を取った年度が異なる上、国の一部を除いている・同性婚を含める等、国によって計算方法が異なります。
(※離婚率の統計が無い国もありますので、あくまで参考値としてご覧ください。)

世界の婚姻率と離婚率

アジアですと「クウェート」が約54.3%と最も離婚の割合が高く、北アメリカですと「キューバ」が約51.9%、ヨーロッパでは「ルクセンブルク」が約62.5%という結果になりました。

なお、アジア諸国・アメリカ諸国に比べると、ヨーロッパは離婚率が軒並み高く(50%台が多い)なっていることが分かります。
もちろん各国の習慣や考え方によっても大きく異なりますが、離婚率が高い最も大きな要因としては「女性の地位がしっかりと確立されていること」が考えられます。

夫に頼らなくても生活が可能な女性が多く、経済的理由によって離婚を避けるという考えに至りづらいのではないでしょうか。

離婚率が増加している要因

離婚の原因として、夫婦間のコミュニケーションの不足や意見相違、経済的な問題、不倫や浮気、家庭内暴力や虐待などが挙げられます。
しかしながら、これらは古くから存在していた問題です。
そのため、昨今の離婚増加は、

・結婚の目的や価値観の変化
・女性の社会進出

などの要因が大きいと考えます。

就業率推移のグラフ画像

夫婦の間で将来の目標や価値観が変化し「共通の理解がなくなることで離婚の要因となる」という点はいうまでもありません。
また、女性の就業率が上がったことで、単独でも経済力をしっかりと確保できるようになり、延いては離婚を選択する夫婦が増えたというのも自然な流れではないでしょうか。

さらに、スマートフォンやPCが普及し、インターネットがより身近な存在になったことも離婚率に影響しているものと考えられます。
たくさんの娯楽やサービスが増え、趣味や推し活などを持つ増えた人が増えた昨今。
結婚をせずに楽しみたいという方が増えたのは自然な流れと言えます。

加えて、近年ではマッチングアプリなどで誰でも簡単に出会うことができますので、「切り替えて次の人を見つけることができる」というのも離婚率を底上げしている要因の一つではないでしょうか。

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離婚率増加の影響

離婚率が増加するとどのような影響を及ぼすのでしょうか。 一般的には、離婚によって以下に影響すると考えられています。

少子高齢化社会

日本の離婚率は、1960年では約69,000件となっていましたが、前述した通り現在では208,489件と約3倍にまで増加しています。
また、婚姻件数は1972年の1,099,984件をピークに減少の一途を辿っています。

なお、翌年の1973年には2,091,983人と出生数のピーク(第二次ベビーブーム)も記録しており、婚姻数と出生数は切り離せない数字であることは間違いありません。
離婚率の増加は少子高齢化を加速させる可能性が高いと言えるでしょう。

子供の発達

離婚した家庭で育った子供は、異性と親密になることに対して恐れを抱いてしまうケースが多いそうです。
また、ほとんどの子供は両親が離れることに対して情緒的な準備が出来ておらず、特に離婚直後は大きなストレスを抱えてしまいます。

なお、これらのストレスには「十分な説明を受けていないケースが多い」という点も要因として挙げられます。
「子供のために離婚をしない」のではなく「離婚するのであればしっかりと理由を説明する」というのが子供にとっては重要なのではないでしょうか。

ヨーロッパ諸国では50%超えの国も多く存在しており、驚きました…
同性カップル・子供を意識的に持たない夫婦(DINKs)が増え続けており、「結婚をしない」というのも一つの愛の形なのかもしれません。