調査怠慢によるトラブル
いい加減な調査のみで作業を打ち切り、事実と異なる調査報告書を提出する悪徳探偵事務所も存在します。
トラブルの元となりますので、このような悪徳事務所は絶対に利用してはなりません。
当ページでは、なぜこのような「怠慢」「懈怠」「稚拙」な調査が行われてしまうのかについて言及していきたいと思います。
調査懈怠はなぜ起こる
まず、浮気調査はとても大きな労力を要する業務です。
1人では見失う危険があるため2~4人体制を採るのが一般的であり、どうしても多額の人件費が必要となる上、証拠がいつ確保できるかも分かりません。
仮に1時間5千円・4人体制で8時間の調査を5日間行ったとすると「(5千円×4人分×8時間)×5日」となり、合計80万円もの費用が掛かる計算です。
つまり、浮気調査は報酬を特別に高く設定しているという訳ではなく、高くせざるを得ないという事情があるのです。
それにも拘わらず、インターネット上には「5時間分無料」「1時間3千円から」等の低価格を謳った広告をよく目にします。
これは、インターネットの普及に伴い、デフレーションが起きてしまったためと考えます。
インターネットで比較する時代に
インターネットが普及する前は、探偵事務所を比較する人はほとんどいませんでした。
そもそも興信所や探偵事務所自体が少なく、比較するには自分の足を使って虱潰しに探すしかなかったためです。
つまり、探偵事務所の「言い値」で依頼者側がOKを出すというケースが多かったのですが、インターネットの登場によって状況は一変します。
ホームページを見れば費用・調査実績・対応エリア・住所・電話番号等が分かりますから、わざわざ自分の足を使わなくてもPCやスマートフォンで簡単に条件を比較することが出来るようになりました。
この一連の流れが、ユーザー・業者双方に大きな影響を与えたのは言うまでもありません。
費用で選びたい・家の近くで探したい・実績を重視したい、といったように自身の希望に沿って探す又は選ぶことができますから、マッチする業者をより見つけやすくなります。
人件費は真っ先に削られる
競争の激化によって価格は最も比較される対象になりました。
中小規模の事務所(または新しく開業する事務所)は、既に知名度や資金力のある大手探偵事務所に実績や資金力ではとても敵いませんので、料金で勝負するしかありません。
相場の2~3割引の料金設定は当たり前で、中には半分程度に設定するケースも多く見かけます。
このような価格競争の中、真っ先に削られるのは「人件費」です。
例えば、本来4人でやるべき業務を3人で行ったり、2人でやるべき業務を1人で行ったりすることで、掛かる人件費を極力抑えます。
価格競争が激しくなったことにより、正に“安かろう悪かろう”が体現されてしまった形です。
対象者にバレる危険も
本来必要であるはずの人員を割くわけですから証拠確保の可能性を下げ、対象者にバレるリスクを上げてしまうのは当然です。
もちろん利用者が納得の上で頼んでいるのであれば問題ありませんが、そのような事務所の多くは都合の良い言葉のみを並べ、リスクを説明していません。(※例えば100%証拠を確保します等)
特に、対象者にバレてしまうというのは最悪のトラブルであり、慰謝料請求が出来ない・離婚出来ない等、依頼者の人生に大きな影響を与える可能性があります。
費用だけ見て選ばない
“安いから”という理由のみで契約するのはお勧めできません。
対象者バレ・追加料金の発生・調査の失敗等のトラブルに発展する可能性が高いためです。
防ぐ方法としては「大手などの実績が豊富な事務所を選ぶ」「完全成果型プランで依頼する」等が挙げられますが、小さい事務所は融通を聞いてくれるというメリットもありますので、一概にどちらが良いとは言えません。
繰り返しお伝えしてまいりましたが、結局は「信頼性」が最優先すべき事項です。
出来るだけ多くの事務所の話を聞き、最も信頼できると感じた事務所を選ぶよう心掛けてください。
コストパフォーマンスはもちろん重要ですが、証拠を取れなければ全く意味がありません。
それどころか、稚拙な調査によって対象者にバレてしまう危険性も高めてしまいます。
費用だけではなく様々な面から比較検討することが大切です。